堀尾 直裕
堀尾 直裕
近森病院ハートセンター 心臓血管外科 後期研修医

心臓血管外科医を目指して

私は現在、5年目で心臓血管外科研修をしている。

初期研修を終え、心臓外科を目指し大学病院では病棟管理を中心に学んだ。外科医であっても手術だけではなく周術期の管理も重要であることを、強く感じた1年間であった。2011年の5月からは現在の近森病院での研修を始めた。まずは外科専門医を目指しての一般外科研修を1年間させていただいた。近森病院は救命救急センターに認定された救急病院であり、様々な救急患者が来院する。救急外来では外傷の患者を中心として初期対応を学ぶことができた。外科の研修ではcommon diseaseを幅広く経験することができた。また、胃癌、大腸癌などの手術の機会も与えていただき充実した研修を行うことができた。そして、2012年の4月から本格的に心臓血管外科研修を開始した。多くの手術がコンスタントに行われており、さまざまな症例を経験することができている。

心臓血管外科の手術は生命に直結するものが多く、手術・周術期管理と細部にまで気を遣っていかなければならない。そのため、学ぶべきことは多く、他科に比べると一人前になるまでは多くの時間を必要とする。なかなか自分の思うようにできないことも多く、つらいことも確かに多い。しかし、手術によって元気になり、退院していく患者さんをみると自分も心臓外科医として携わっていきたいと思う。とくに、近森病院では多くのコメディカルの助けにより早期離床が積極的に行われている。手術当日にはリハビリを開始し、翌日には歩行して元気になっていく患者さんをみるとその思いはさらに強くなる。

今は指導医の先生方、また周囲の看護師、薬剤師、栄養士など多くの方の助けを受けながら勉強させていただいている。少しずつでも成長できるように、日々の臨床を大切にしながら経験を積み重ねていきたいと思う。